しゃあない

諦めを表す一般用語である。まさに、これから老境に向かい、日ごろから頻繁に使う(思う)言葉であろうことが予想される。今、チンドンに関して端的にその言葉を使わせていただきたいのが「トランペットのハイノートにチャレンジするのはもうやめよう」と言うことである。もともとそれほど高音部にこだわり選曲をしてきたわけでもなく、逆にできるだけF(ソ)音も避けてきたのが実情である。でも、いつかわそのF音がたくさんあっても普通に演奏をできるようになりたいと思い、日々高音部の音出しを取り組んできた。そして、本年がラッパを手に取って満十年(中間の1年は病気で全くできなかったので除く)であり、いったんこれからの老境にまい進するにあたり、ある程度「諦めるところは、諦めないと」体力も気力もだんだん衰えてくるので練習方針の変更をず~と考えていた。結果、高音部の安定的音出しを諦めても、中低音の安定化を練習の中心にそえた方がいいのではないかと結論づけたところである。高音部の合理的な(無理のない)音出しを身に着けずの撤退であるのは心残りも確かにある。しかし、頭の血管が切れてからでは遅い。合奏では部分的にオクターブ落としたり、ソロではオリジナルからキーを下げてでも安定的に興業の中で音を提供していきたいと思っている。「しゃあない」!

2017年07月11日